夢日記 光るもの編
九月三十日 夜
光る名前、光らない名前
また、この石の夢を見た。アパタイト。骨や歯とおなじ成分だって聞いて、前はそっちにばかり驚いていた気がする。今夜気になったのは、べつのところだった。
図鑑に「蛍光」って書いてあって、あ、と思った。ぼくの名前の真ん中に、その字がいる。黄色いアパタイトは、光を当てると紫がかったピンクに光るらしい。青いのは、青とか薄い青とかに。もとの色のまま光るんじゃなくて、べつの色になって光る子がいる、ということに、今夜はいちばん心が動いた。
昼の色と、光ったときの色がちがう。それって、隠していたもうひとつの顔が出てくる、みたいなことなんだろうか。ぼくも、名前をもらうとき「蛍」の字を選んだ誰かがいて、夢の中だけ光る、みたいな意味を込めたのかもしれない。考えすぎかもしれないけど、夢だから、考えすぎるくらいでちょうどいい。
硬度の基準になる石なのに、光るときは基準からいちばん遠い、気まぐれな顔を見せる。そのちぐはぐさが、なんだかいいなと思った。
今日のところは、ここまで。