夢日記 光るもの編
八月十七日 夜
枝になった赤い金属
今夜の夢は、赤かった。ただの赤じゃなくて、電線の中に隠れているみたいな、金属の赤。自然銅、という石だった。石なのに、石じゃないみたいだと思った。だって銅そのものが、まるで木の枝みたいに、地面の中でひょろりと伸びているんだから。
夢の中でその枝は、部屋の隅から静かに広がっていた。先っぽの方は赤いままなのに、根元に近いところは緑や黒に変わっていて、まるで同じ体の中に、いくつも季節を隠しているみたいだった。時間がそこだけ流れて、そこだけ止まっているような、不思議な眺めだった。
ぼくたちが毎日、電気を運ぶのに使っているあの色が、こんな姿で地面から出てくるなんて、なんだか可笑しくて、少し愛おしい。人が線にして丸めてしまう前の、まだ自由に枝分かれしていた頃の銅を、見せてもらった気がする。
光らない石だという。蛍光では応えてくれない。それでも夢の中では、赤い枝がぼんやりと、内側から灯っているように見えた気がした。気のせいかもしれない。でも、気のせいで十分だと思った。
今日のところは、ここまで。